シングルハンドに最適なZen24、一人で日本一周も可能なヨットです。
Zen24を舵社YouTubeチャンネル「KAZI MOVIE」に取り上げていただきました!
アクティブシニアにオススメ! たった一人で世界一周した青木 洋が開発したヨット|Zen 24 (youtube.com)
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★2024年4月5日発売月刊舵5月号に、6ページにわたりZen24の特集記事が掲載されました。
ぜひご覧ください。
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シングルハンド航海
一人でヨットに乗り、セーリングをする時には、最高の気分が味わえる。邪魔するもののない、自由な世界だ。思うがままに、好きなところへ走って行くことができる。走る海域が内海であっても、外洋であっても、自由を満喫できるのがヨットといってよい。しかし自由にヨットを操るためには練習と準備が必要だ。
練習するためには、自分一人でヨットを出航させ、セールをあげる一連の操作をまず行ってみよう。一日の練習が終われば、掃除も隅々まで自分の手で行う。体を使うことで上達も図ることが出来ると考えよう。
便利な装備が満載という謳い文句に惑わされずに、ヨットを選ぶときには、一人で乗るという上達原則を適用すればよい。
艤装と装備の考え方
ハリヤードは、コックピットへリードすればよい。するとコクピットに居ながら、セールの上下ができる。便利なジブファーラーや、メインファ-ラーもある。それにオートパイロットをつければ、どんなヨットでも一人で乗ることができるのでは。またさらにエンジンを大きくすれば嵐になっても、機走で逃げられるのではないか・・・。
デイセーリングで、穏やかな海面を機走するなら、そのような選択もあるかもしれない。しかし天候の急変は、スキッパーだけではなく便利な機器にとっても試練となる。天候の急変に遭遇すれば、スキッパーは余裕を失い機器の操作を誤ってしまう。コクピットへリードしたハリヤードも、間違うことがよく起きる。一つの誤りが引き金となり負の連鎖が始まる・・・。
このようにして、海の現実は当初の期待を裏切ることになる場合が多い。
翌日の天気予報が当たる確立は、75%と言われている。2日後となると60%となる。すると、たとえデイセーリングであっても、思わぬ天候の急変に遭遇する可能性がある。希望や期待に頼るよりは、天候の急変に備えておく方がより安心となる。
従って、シングルハンドで走ることを前提とするなら、自分の技術を上達させることが、安全のためにも楽しむためにも必要となる。便利な装備を頼りにするのは最小限と考え、自分の体を動かして、セールの上下や、リーフ作業を繰り返し練習する。技術の向上につれて自信が深まり、天候の急変にも立ち向かうことが可能となるのだ。
自信が深まれば、天気のいい日だけ乗るのだからといった、安易な考えに負けないスキッパーとなることができる。
練習効果をあげるためには、セールトリムのための複雑な装備は不要である。レーサーのように、クルーが部署を分担しているならば、複雑な操作が要求される艤装も、役立つであろう。しかしシングルハンドでは、複雑な艤装はスキッパーの上達を妨げることになりかねない。操作に気をとられて、風の変化や、潮の状態などを読み取る練習がなおざりとなるからだ。スキッパーが必要とするのは、シンプルな艤装を駆使してセールと風と海の動きを観察し、艇の最高の性能を発揮できる技術である。
ヨットの大きさと艇固有の性格
クルーの助けを当てにせず、一人で気のおもむくままに海に出て旅を続ける。そのために必要十分なヨットの大きさは、どれ位が良いだろうか。またシングルハンドで乗るには、どのような性格のヨットが向いているのだろうか。人と同じく、ヨットにも性格がある。機走で、波もない水面を走るときには、性格は現われにくい。しかしセーリング時にはヒールするので、水面下の左右のバランスが水平に走行しているときとは大きく異なる。船底を流れる水流による動的な圧力差が生じることで、艇の性格が現われる。ヨットの性格には、へそ曲がり、じゃじゃ馬、素直、頑固、鈍重、俊敏などがある。
Zen24はヒールしても、波浪中でも素直で俊敏な性格を発揮するように設計されている。
所有を楽しむヨット
マリーナでパーティを楽しむ、クルーを乗せて周辺の海域を、お客様とデイセーリングする。そのような場合は、予算が許せば大きなヨットほどよいと考えられる。大きなヨットには、便利なキッチンや快適なベッドルーム、広いサロンなど豪華な装備を盛り込むことができる。エアコンの装備も可能だ。大型エンジンを搭載すれば、風や波に逆らっても航行が可能となる。最新の航海計器は、安全にも寄与してくれる。
このような大型ヨットは、豪華艇を所有する喜びを味わうことができるだろう。接待用、別荘用のヨットは、艇の性能や性格といった艇の内面よりも、外観や大きさやキャビン装備の充実が大切となる。
シングルハンド用のヨット
しかしシングルハンドで操船するには、大型艇では手に余る。30フィート以上になると、セールの上げ下げにも一人では苦労する。風の変化にも反応が鈍いので、セールトリムの練習には不向きだ。潮流によるドリフトや風によるリーウェイを観察する前に、エンジンをかけて乗り切るクセがつく。離着岸の際にも、大型艇ではスラスターを使うばかりだ。これでは、いつまでたってもセーリング技術の上達は難しい。
上達するための要素は、適度な大きさとシンプルな装備、そして素直で俊敏なヨットであることが必要となる。自分で体を動かす、自分で操作をする、それが上達の道だという原則を思い返してほしい。
鈍重なヨットと俊敏なヨット
重くて頑丈なヨットが、安全だと言う考えも聞くことがある。しかし重いヨットは、すべて鈍重と考えてよい。重いヨットはピッチングモーメントが大きく、波ごとにお辞儀して、パンチングを繰り返すので乗組員は疲労する。スピードに乗らないので、舵効きも鈍くなる。ロングキールならば保針性が良好だから、シングルハンドに向いている。そんな意見も耳にする。ロングキールは保針性には寄与するが、波の中では頑固癖がでて思うようにはタッキングも出来ないのが現状だ。これらの特性から、鈍重艇は内海向きと考えたほうがよい。セーリングを楽しむよりは、むしろエンジンに頼るヨットと考えるべきだ。スキッパーの技術向上には、不向きな艇と言えるだろう。
最初に持つヨットで、これからのヨットライフが決まると言っても過言ではない。自分のヨットライフに合ったヨットを選びたい。