野生力を回復して、心豊かな人生を
野生力とは直観力と判断力である。その回復を目指ざそうとするとき、Zen15の設計者である故横山晃は言う。
- 身に危険を感じること・・・。
- セールという巨大な触角で、大気の流れを触感として感じ続けること・・・。
- 現代人にとって最も大切な能力は、過保護や情報過多に流されず、心のバランスを保つことだ。ストレスの中で、忍耐力を維持することが大切となる。そして適切な判断を継続させることで、自信を深めることが出来る。
- そして運命すら選択できる・・・、その究極の自信は、ディンギーによる長時間帆走から、自ずと生まれる。チンしない帆走法を身につけ、荒天と戦える人間となったとき、あなたは実感するであろう。慢心ではない、バランスのとれた自信を。そのためには、ガソリンや軽油で走るのではなく、風だけで走る、ディンギーによる長時間帆走が助けとなる。
- 長時間帆走という練習は、生活習慣とセンスを開発する練習であって、筋肉や神経のトレーニングではない。
その習慣とセンスのお手本は、昆虫や野鳥であって、人間ではない。すなわち、その生活革命に、本来の人間が持っていた野性を奪い続けて退化させた物質文明に、背を向けることから始まる。 - 練習の第一歩はガソリンや軽油で走らずに、風だけで走ること・・・エンジンを使わずに帆を使い、人間の帆走センスに頼ること・・・なのである。ということは「帆走スポーツの本来の目的は、人間の野性的センスを呼び戻すための学習だった」という着眼の再発見である。
昆虫や野鳥は、物事を頭で論理的に判断するのでなく、体中のセンスで判断しているに違いない。たぶん彼らは、行きたい方向へ行くだけ、やりたくないことはやらないだけ。(横山晃 Zen15設計者)