
(8)原図作業を開始
FRP製のヨットを造るには、まず実物大の木型を作り、木型からFRPの雌型を作るのが一連の工程となる。
その初めが原図作業である。原図は、厳密な計算に基づいた設計図のオフセット(寸法表)から、原寸大のヨットの船型を板上に描く作業である。原図に基づいて、ステーションごとの外形を切り出し、船型を構成する手順は大型タンカーの建造工程と変わるところはない。CADを利用しても、同様の工程を踏んでいく。
横山先生のオフセットは+-0.5mmの精度で表現されているので、サインペンの太さは、0.5mmを使う。私が信天翁二世号を自作したときは、直線を描くのは墨つぼを利用した。いまでも直線を引くためには墨つぼを使うが、レーザー墨だし器を併用して、より正確に描くことができる。
船の出来は、原図にかかるといってもよい大切な仕事である。船匠の腕の見せ所といってよい。
ありがたいことに、Zen30の原図は札幌の岡本さんが、自作中の自艇で使い終わった原図を貸してくれることになった。各ステーションのモールドも不要になったとのことで、札幌まで引き取りに行く。




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