木型の制作は最終段階

木型はFRPモールドの原型となる。設計者横山晃の意図を忠実に再現するには、1mm以内の精度が要求される。ハルの木型制作は最終段階だ。

Y-15Ⅲが持つスピード性能と保針性能を活かし、レースにもクルージングにも、その実力を発揮させたいと考えている。そのための大きな変更点は、コクピットのダブルボトム化による自動排水とバウポールの装備だ。

ダブルボトム化によって、チンからの再帆走が格段に容易となる。しかしデッキの形状と構造は原設計より複雑になる。
解決しなければならない課題はまだ多い。装備にも、周囲の方から意見を頂いた。これらの課題を解決し、横山晃が生み出した最高性能のセーリング・ディンギーをFRP量産化して市場へ提供する。それが青木の夢の一つである。

シアー部のフランジを仕上げる

シアー部のフランジを仕上げている

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AH15(Y-15Ⅲ)の木型完成間近

木型のハルは完成した。残るのはトランサムの折り返しと、シアー部分だ。
原設計のY15は合板ダブルチャイン構造となっている。しかし繊細な設計のために、高度な木材加工と造艇技術が必要とされる。図面からは、実艇を精度高く完成させるには、アマチュアでは困難であろう。

木型のチャインのラインには、ほとんど波打がない。作成者である岡本さんの腕前もさることながら、材料である目の詰まった柾目のスプルースが、設計者横山晃が求める高い精度に、寄与しているのに違いない。FRP型の仕上がりが楽しみである。

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木型の完成が間近だ

札幌の岡本さんを訪ねた

FRPのヨットは、FRPで作ったモールドから、ヨットのハルやデッキを成形する。木型はFRPモールドの原型となるので、寸分狂いのない精度と、波打のない仕上げが要求される。木造ヨットの仕上げとは異なった工作技術が必要だ。

AH15の基本モデルであるY15-Ⅲの木型は札幌の岡本さんが、作ってくれている。岡本さんはこれまで、横山晃設計のディンギーを木造で制作してきた。自分でもY14ディンギーを乗り回していたので、心強い。

Y15-Ⅲは横山晃の最晩年作のディンギーである。シーホース、シード、Y14など一連のサバニ船型ディンギーをさらに発展させた、チョキ船型と呼ぶ得意なハル形状を持つ。レーサーを凌駕するスピード、チンをしにくいハル断面形状、長時間乗れるジャストヘルムな舵効き、これらの特性を兼ね備え、従来のディンギーの概念を覆す。

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キール、チャインの上に外板張り開始

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木型制作が進むAH-15

設計者の意図した性能が引き出せるかどうかは、木型の正確さが左右する。高度な木工技術が求められる。

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木型を制作中のAH-15

木型を基にして、FRP用の型を作る。そのため木型には、実艇以上の厳しい精度が求められる。

まず設計図を原寸大に拡大した原図を基にして、フレームを制作する。

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Zen15 クルージング・ディンギー

  1. レーシング・ディンギー
    ディンギー・ヨットといえば、レースをするための小型ヨットという考え方が支配的です。国体やオリンピックで使用されている、究極のスポーツ的なヨットが、ディンギーだと思われています。これらのレーシング・ディンギーを操るためには、特別な体力と、厳しい訓練が必要です。
    また艤装には複雑なシステムが取り入れられ、セールをコントロールするには、高度な熟練が求められます。
  2. クルージング・ディンギー
    しかしディンギーの楽しみは、レースだけではありません。海岸には貸しヨットがありました。手軽に水上ピクニックも出来ます。琵琶湖では今でも貸しヨット屋さんがあります。貸しヨットに使われているヨットは、シンプルな艤装です。特別な体力がなくても、友人とともに楽しめました。飲み物やお弁当を積んで、デイ・クルージングへ気軽に出かけていました。
    一部の人たちは、ディンギーを駆って伊豆諸島を巡り、東京、大阪から九州までもクルージングしていました。これらの長距離航海に使用していたのが、クルージング・ディンギーです。その流れをくむのが、Zen15ディンギーです。
    レーシング・ディンギーとクルージング・ディンギーとは、使う目的が全く違うので、艇の性格や艤装が異なります。しかし最近では、レーシング・ディンギーの需要しか見込めないので、クルージング・ディンギーの生産は行われていません。今では木造艇を自作して、クルージングを楽しんでいる、わずかな愛好家がいるだけとなりました。
  3. Zen15は日本の最新テクノロジー
    Zen15は故横山晃が設計したY15-3が原型です。造波抵抗が極端に少ない、最新の造船工学に基づいた設計を採用しています。ウエザーヘルムも軽く、長時間のセーリングを楽しむことができます。ディンギーで気の向くままに、何時間もセーリングを楽しむ。その夢をZen15がかなえます。
    ディンギー・クルージングを手軽に楽しみたいと考え、高価になる木造艇ではなく、最新のFRP技術を駆使して制作致します。

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